北海道には、約550万ヘクタールの森林があります。
これは道全体の約71%を占めており、
日本国内でも有数の森林資源を誇ります。
その中でも、私たちが注目しているのが「広葉樹」です。
毎年およそ56万㎥が伐採されており、
全国の森林面積の3割が北海道です。
合法木材供給事業者認定
道木連第774号
- なぜ、広葉樹に取り組むのか。
北海道の広葉樹の約9割は、
パルプや燃料として使われています。
長年かけて育った木が、
ほんの一瞬で消費されていく現実。
私たちはその流れを変え、
木の命をもっと長く、
豊かに活かしたいと考えています。
HOKKAIDO BROADLEAF TIMBER UTILIZATION PROJECT HOKKAIDO BROADLEAF TIMBER UTILIZATION PROJECT
HOKKAIDO BROADLEAF TIMBER UTILIZATION PROJECT HOKKAIDO BROADLEAF TIMBER UTILIZATION PROJECT
北海道には、約550万ヘクタールの森林があります。
これは道全体の約71%を占めており、
日本国内でも有数の森林資源を誇ります。
その中でも、私たちが注目しているのが「広葉樹」です。
毎年およそ56万㎥が伐採されており、
全国の森林面積の3割が北海道です。
製材用・合板用として利用されるのは、わずか8%。
広葉樹の多くが「未利用材」に。
現在の流通では、丸太のうち約9割が選別後チップ化される運命にあります。理由はさまざまですが、多くは「曲がり」や「節」など、建築基準に合わないという理由で排除されてしまいます。
市場に出ない、
90%以上の広葉樹。
北海道の広葉樹は、小径・低質材が多く、高品質な製材用材として使える割合は限られています。そのため、大半がパルプ用チップとして利用されており、付加価値が低いのが現状です。
8%
一般製材・
合板用
→
建築材、家具材、
合板など
22%
その他
(バイオマス燃料用チップ、薪、炭材など)
70%
パルプ用チップ
樹種が混在、山地も不明で売れるような状態ではなく、買い取る手立てもない。
パルプ原料やバイオマス発電の燃料に
1
製材・合板用途の拡大には、
選木技術や乾燥・加工技術の向上が
不可欠。
2
バイオマス発電や地域熱供給への
活用が進めば「その他」の割合が
さらに増える可能性も。
3
地元の木材を高付加価値化して
地域経済に還元する取り組みが
求められる。
そこで誕生したのが、
北海道広葉樹活用プロジェクトは、地域ごとの丸太の産地を明確に管理し、
その土地の建造物や製品として流通させることで木材の価値を高めます。
全樹種・全量を買い上げ、径級のみの仕分けで済むため現場の負担も軽減され、
従来のチップ材より高値で流通する仕組みにより、
山主や管理団体への利益還元も実現しています。
1
RFIDによるトレーサビリティで
「どの山の木か」がわかる。
石狩産、上川産、オホーツク産、日高産、道南産、道北産など産地を明確にした流通を実現。
産地指定の提供も可能になる場合があります。全ての丸太・製材・部材・製品のトレーサビリテイを提示します。
2
家具や建材に活かせる
「チップになるはずだった木」を製品に。
建材用や家具用の丸太は、人気樹種・太い・円形・真直ぐが求められ、規格外や買い手が付かない丸太は未利用材としてチップへ。その割合が約9割。この9割を山で選別して活かします。
3
地域単位ではなく、
北海道全体で取り組む初のプロジェクト
北海道では、出発点から目的地まで片道4時間で到着できない場所が多くあります。
ドライバーさんの安全を第一に、中間土場の整備を行っていきます。
ノーザンフォレスト株式会社は、カンディハウスとともに北海道産木材を活用した木製洋酒樽の開発・製造プロジェクトを推進し、2025年3月、北海道初の樽専門メーカー「株式会社北海道バレル」の設立に至りました。
本プロジェクトは、2023年に始動した「旭川樽プロジェクト」を母体とし、北海道の森林資源を活かしたトレーサブルな木材調達と、旭川家具で培われた高度な木工技術を融合。樹種や産地のストーリーを備えた多様な木製樽の製造を通じて、希少性の高い酒づくりを支援し、道内外の酒造産業に新たな価値を提供することを目指しています。
北海道バレルでは、12種類以上の北海道産材を用いた既製樽や特注樽を展開し、今後は地域の協力工場と連携しながら、樽製造を地域産業として発展させていく計画です。
🌲 森を知る「山を見る」
現地見学会
森林所有者や林業者の案内のもと、実際に伐採予定地や育林現場を歩きながら、樹種や森林管理の考え方を学ぶツアー。
🪵 製材・加工場の視察ツアー
トレーサビリティ体験
伐採された丸太がどのように製材・乾燥・加工されるのかを見学する、製品になるまでの裏側を知るプログラム。
🔧 未利用材ワークショップ
クラフト体験
端材や未利用材を使って、スプーンやトレイなどのクラフト品を制作する体験イベント。
VISION FOR THE FUTURE VISION FOR THE FUTURE VISION FOR THE FUTURE
VISION FOR THE FUTURE VISION FOR THE FUTURE VISION FOR THE FUTURE
現在、このプロジェクトを通して
オフラインで流通をスタートさせています。
今後さらなる拡充のため、
オンラインで端材・木材の流通が叶うプラットフォームの構築を検討中です。
お問い合わせ
プロジェクトに関するご相談・ご連絡は
下記メールへお気軽にどうぞ。
北海道の豊かな自然が育てた、
多彩で魅力あふれる広葉樹の世界をご紹介します。
01
ナラ
Quercus crispula
ナラは北海道を代表する広葉樹で、山地や平地に広く分布します。硬く重い材は家具や建築材、ウイスキー樽としても利用され、耐久性に優れています。
02
タモ
Fraxinus mandshurica var. japonica
タモは北海道の湿地や川沿いに多く見られる高木です。弾力性があり、野球バットや家具材として重宝され、しなやかで美しい木目です。
03
メジロカバ
Betula maximowicziana
メジロカバは北海道の山地に自生し、寒冷地に強い落葉樹です。白みがかった美しい木肌が特徴で、家具や内装材、器具材として活用されます。
04
シラカバ
Betula platyphylla var. japonica
シラカバは白い樹皮が美しく、北海道の高原や山地でよく見られる樹種です。材はやや柔らかく、器具材やクラフト、内装材に適しています。
05
ニレ
Ulmus davidiana var. japonica
ハルニレは北海道の平野部や河川敷に自生する大きな広葉樹です。耐久性と硬さを持ち、家具や建築材、器具材に利用される優良な木材です。
06
ハリギリ
Kalopanax septemlobus
ハリギリは北海道の山地に分布し、大きな葉が特徴で、幼木の時のみ幹にトゲがあります。材は軽く加工しやすく、家具材や器具、下地材など幅広く使われます。
07
エゾヤマザクラ
Prunus sargentii
エゾヤマザクラは北海道の山野に自生し、春には美しい花を咲かせます。材は硬く、家具や器具、細工物に利用される高級材です。
08
シナ
Tilia japonica
シナノキは北海道の山地に多く、葉が大きく蜜源植物としても知られます。材は軽く柔らかで加工性が高く、彫刻材や家具材として使われます。
09
イタヤカエデ
Acer mono
イタヤカエデは北海道の冷涼な山地に生育し、美しい紅葉でも親しまれます。硬くて粘りがあり、家具、楽器、内装材に広く活用されています。
10
キハダ
Phellodendron amurense
キハダは北海道の山地に分布し、樹皮の黄色い内皮が薬用として利用されます。材は軽く加工しやすいため、家具や器具材として活かされます。
11
カツラ
Cercidiphyllum japonicum
カツラは北海道の山地や渓谷沿いに自生する落葉樹です。材は軽く加工性に優れ、建具や器具材、彫刻材として使われるやさしい質感の木です。
12
クルミ
Juglans mandshurica var. sachalinensis
オニグルミは北海道の川沿いや谷間に自生し、実は食用にもなります。材は美しい木目とほどよい硬さがあり、家具や工芸品に用いられます。
13
ニセアカシア
Robinia pseudoacacia
ニセアカシアは北海道各地に見られる外来種で、強靭な生命力を持ちます。材は硬く耐久性に優れ、構造材やパレット材、薪炭材に利用されます。
14
ハンノキ
Alnus japonica
ハンノキは北海道全域に広く分布し、特に湿地帯に多く見られる樹種です。材はやや柔らかく、水分を多く含んでいますが乾燥が早いため、加工性に優れています。
15
ホオノキ
Magnolia obovata
ホオノキは北海道の山地に自生し、大きな葉と白い花が特徴です。材は軽く柔らかで、曲げ加工や刃物の鞘材、建具材に用いられる優れた木です。
伐採
玉切
山土場
集材
運搬
製材・乾燥
加工製品
利用者の元へ
木は、ただの素材ではない。
切って、乾かして、削って、
ようやく「使える」ものになる。
時間がかかる。手間もかかる。
けれど、その過程にこそ価値が宿る。
山で生まれ、暮らしに溶けるまで。
北海道産広葉樹活用プロジェクト
お問い合わせ
プロジェクトに関するご相談・ご連絡は
下記メールへお気軽にどうぞ。